IT先進自治体 水沢市に学べ(岩手県水沢市)


 
 岩手県奥州市立黒石小学校(旧水沢市)では、保護者、児童、学校の三者がしっかり関わってICTを活用した授業が行われいます。取材に行って最初に驚いたのは、普通教室でパソコンを活用し「国語」の勉強していたことと、先生がパワーポイントで独自に国語の教材を作り、それを利用して教えていたことです。
 

e-なかネット(山形県酒田市八幡地域)


 
 酒田市八幡総合支所がネットで提供する教材システムは、小学校の授業で活用されており、児童は同じ教材を自宅でも利用することができるようになっています。また、この地区に生息する「イヌワシ」の生態がネットで見れるようになっており、地域住民の意識向上、保護活動につながっています。
 

パソコンを利用した漢字学習(石黒小学校の事例)

 

黒石小学校のホームページについて

 

学校と家庭におけるICTの活用紹介 (ネットジャーナリスト 伊勢 博)

学校と家庭におけるICTの活用紹介

昔懐かしい時代にもどれない現実
半世紀前の懐かしさを求める思いはあっても、当時の不便さ、煩わしさに戻りたいという人は、ほとんどいません。車社会に変貌した現在、大人にとって便利な社会をつくりあげてきましたが、子どもや高齢者にとって不便な社会となりました。煩わしさを避けてきたことが結果的には、子どもたちの居場所を奪ってしまったのです。
昔懐かしい時代にはもう戻れない現状を踏まえれば、逆の発想として「便利さ」を積極的に活用し、問題を解消していくことが必要なのではないでしょうか。

ICTを積極的に活用するには
ある日のこと、近所のおばさんが私のところに駆け込んできました。話を聞くと、お孫さんがインタネットを利用しているうちに、請求書らしきものが届いたので不安になり、私のところに相談にやってきたのです。
今の子どもは、祖父母が育てている家庭もあり、親が全く無関心になっているケースがあります。ゲームやパソコンに子守をさせておけば子どもはおとなしくしているので、親は非常に楽です。
しかし、インターネットに接続されているパソコンは、おとなの社会に直結しているわけで、親が監視していない状態というのは「子どもが一人で車を運転して公道を走っている」ようなものなのです。子どものパソコン利用には、親もしっかりした知識を習得し「ネチケット」をわきまえていなければなりません。子どもたちが、パソコンや携帯電話を安全にかつ適切に有効利用するには、親のしっかりした関わりが必要なのです。

電子メディアは、子どもにとってとても魅力的な存在です。言い換えれば、好奇心を高める教材なのかもしれません。なぜ、教育を目的としてパソコンや携帯端末を利用しないのでしょうか。その答えは簡単です。各々の学校に合ったデジタル教材(パソコンで利用できる教材)がないからです。ありきたりの教材ではなく、各々の地域を網羅し、児童各々に対応する教材が必要であり、そういった魅力ある教材づくりを可能にするのが、ICTを活用したデジタル教材なのです。

酒田市八幡総合支所が提供する教材システム
酒田市八幡地域(旧八幡町)は、独自にインターネット回線を整備し、地域住民へサービスを提供しています。中でも、酒田市八幡総合支所がネットで提供する教材システムは、小学校の授業で活用されており、児童は同じ教材を自宅でも利用することができるようになっています。また、この地区に生息する「イヌワシ」の生態がネットで見れるようになっており、地域住民の意識向上、保護活動につながっています。


保護者と一緒に活用した取組み
先生が独自に開発したデジタル教材

岩手県奥州市立黒石小学校(旧水沢市)では、保護者、児童、学校の三者がしっかり関わってICTを活用した授業が行われいます。取材に行って最初に驚いたのは、普通教室でパソコンを活用し「国語」の勉強していたことと、先生がパワーポイントで独自に国語の教材を作り、それを利用して教えていたことです。
平成12年度より、文部科学省指定のモデル地域事業の研究校として選定されたのをきっかけに、5年生~6年生の児童には、一人1台の割合でノートパソコンが支給され様々な学習を行っています。この取組みを進めるにあたり、5、6年生の各家庭はインターネットプロバイダーと契約(100%加入)して進められ、保護者の協力なくして実現できなかった取組です。

こうした恵まれた環境の中、おこなわれたのが「メールを活用して教師と家庭を結んでの情報交換」。夏休み期間に行われたもので、メールを使って子どもたちとの日記交換や保護者への連絡などの情報交換を行いました。子ども達は、その時の気持ちや出来事を、メールを媒体にして表現し、先生に伝えることができ、保護者から好評を得られいます。

また、「インターネットを活用した調べ学習」において担当教諭の考察を見てみると、“「分からないことがあったとき、あきらめなくなった」「調べるのが楽しくなった」。これらの子どもの感想から分かったこととして、学校や自宅において、ネット使って調べ学習をし、そこからたくさんの情報がはやく入手できることは、児童の学ぶ意欲をかきたて、学ぶ楽しさを増幅することができた。”などが紹介されています。

「携帯電話を活用した取組」として行われたのは、携帯サイトに開設された「Web学級日誌」です。「保護者の手の中に学級の様子を届けたい」という担当教諭の思いを実現させた取組です。
保護者の反応は、「我が子が当番の日は、特に楽しみ!携帯だと、いつでもどこでも見られるので、子どもと一緒に見る機会も多くなり、「今日は○○ちゃんが当番だよ!」と教えてもらいながら、楽しく見ている(3年)」「子どもの日誌を見ると、何の行事が近づいてきて、どのような気持ちでいるのか分かるのでよかった(6年)」などが上げられ、好評でした。

以上、ここで紹介した事例は、私が取材制作したネット番組「地域づくり度総務大臣表彰受賞団体」の一場面として紹介されていますので、ご覧いただければ幸いです。

最後に、黒石小学校の取組紹介について資料提供いただきました菊池貴彦先生に感謝申し上げます。

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※ICTとは、Information and Communication Technologyの略です。